活動レポート

1月度新年会 令和6年1月15日(月)

【新年会講演】

講師: 内田 裕子様(経済ジャーナリスト・イノベディア代表)

 

略歴:経済ジャーナリストとしてテレビ朝日系「サンデープロジェクト」の経済特集チームで取材活動後、BS日テレ「百年企業に学べ」でレポーター、テレビ神奈川「神奈川ビジネスUp To Date」ではメインキャスターとして約200社の経営者にインタビューをする。BSイレブン「タカラベnews & talk」、FMナックファイブ「エコノモーニング」にも出演。多様な現場取材の経験、女性活躍ダイバーシティの知見から上場企業の社外取締役も務める。イノベーションのプラットフォーム「イノベディア」の代表。

 

演題:

「不動産業界に必要なイノベーションと、守り続けるべき“のれん”とは」

 

「講演概要」

・今年は正月から能登半島地震等があったが、「日本は良くなる」という雰囲気は感じている。竹のようなレジリエンス(回復力)を感じる。

・政府の予備費支出、義援金、ボランティアの受入れ方法等も、他国(トルコ、シリア等)とは大きく異なり充実している。

・株式市場も現在大きく上昇している。

・「のれんを守る」とは会社の未来を創ることである。

・上海に取材したが(2023.11月)、以前と全く異なり街に人がいなかった。

・スマホでの決済は当たり前になっている。デートの支払いを現金でされると「蛙化」するという若い女性もいる。(「蛙化現象」とは、好意を持っていた相手が時代おくれの言動をすると興覚めして相手が蛙になったように、嫌悪感を感じること。2023年の流行語大賞に選ばれた)

・DX(デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術でビジネスモデルや働き方を変えること)の時代である。

・今年の正月の日本経済新聞の1面は「イオンパートの賃上げ(7%)」であった。イオンのパートさんは40万人に上り、全国正規社員の2%の人数である。イオンの時給は平均1150円となる。(もらえる人はもっともらえる)

・日本の生産年齢人口は、8746万人(1995年)⇒7400万人(現在)⇒5600万人(2040年)に減少する。イノベーションが必要である。

・1995年以降生まれた世代をデジタルネイティブ世代と呼んでいる。彼らも30歳になる。もうすぐ彼らがリーダーになる。

・「100年企業に学べ」として下記企業を取材した。各企業に共通するキーワードは、「時代の変化と共に、商品を変えてきた」ことである。まさにイノベーションと言える。

・「銀座 伊東屋」(1904年創業、文房具):伝統を守ったことはない。客の欲しがる商品を店頭に並べてきただけ、とのことでした。

・「西川」(1566年創業、布団寝具):蚊帳⇒弓矢⇒畳表⇒布団⇒マットレスと

商品を変えてきた。

・「にんべん」(1699年創業、日本橋):鰹節⇒削り節⇒パック化⇒だしの素と商品を変えてきた。

・「呉竹」(1902年創業、奈良市):墨⇒墨汁⇒筆ペン、業界からバッシングがあっても開発を進めてきた。

・「鍋屋バイテック会社NBK」(1560年創業、岐阜県):鍋・釜⇒機械要素部品、鋳物ソリュ-ション

・「月桂冠」等

・時代は変化し、同時に客の価値観も変わる。100年~200年企業を存続させるためには、今と同じではダメで、未来指向が必要である。デジタルネイティブ世代、Z世代を育成していくことが「のれんを守る」ことに繋がる。今その種まきをしておく必要がある。

以上

 

 

 

ロイヤルホールヨコハマ 3階 セレナーデ(横浜市中区山下町90番地)にて、新年講演会・賀詞交歓会を開催しました。賀詞交歓会では、大須賀毅会長よりご挨拶、山田智也副会長の乾杯の音頭でスタートしました。

賀詞交歓会では、鳶の方々による木遣(きやり)、お囃子(はやし)の方々による獅子舞、おかめ、ひょっとこ、大黒天が披露され、会場は大いに盛り上がりました。その後、ゲストの方や多くの会員の方々からのご挨拶やトークが続きました。

最後は斉藤昌喜副会長の音頭による締めで新年会は終了しました。

また小野正文相談役より、ビジネス界を駆け抜ける経営者といわれる大海杜久(オオミモリヒサ)氏のCDデビュー曲(片恋しぐれ等)のCD配布がありました。