【講演会】
講 師:福地 茂 様(横浜市会議員)
演題:横浜市の発展に向けた取り組み
[講演概要]
松本光司様の「横浜市都市計画マスタープラン改定について」のご講演内容を紹介します。
0「都市計画マスタープラン」とは
協働してまちづくりを進めるための指針であり、本年5月23日より、将来の都市像として「脱炭素社会」と「子育てしたいまち」を掲げ、その実現に向けて、「適切な規制緩和」と「公共空間の柔軟な利活用」を 新たに打ち出した。
1 目指す都市の姿
幸福な市民生活の実現、企業活動による持続的な経済成長を、豊かな自然環境と共生しながら支えていく都市を目指す。
2 都市づくりの基本理念
未来をひらく、次世代に誇れる都市づくり(目標年次2040年)のため、一歩踏み込んだ行動が求められ、これまでのまちづくりのルールの見直しなどにも積極的に挑戦し、 これまでにない都市の魅力づくりを進めていく。
3 都市構造
これまで に整備してきた市街地を使いこなし、 アップデートする取組とともに、都市インフラの整備効果を最大限発揮できる新たな都市づくりを両輪で進める。
4 都市づくりのテーマと方針
4-1 テーマ【経済】
(1)産業の拠点づくりとブランド強化;土地の高度利用による機能集積等。
(2)革新(イノベーション )と創造(クリエイション )の創出;容積率や高さ制限等の規制見直し等。
(3)ネットワークの強化と戦略的な土地活用;戦略的な土地利用、土地利用の転換等。
4-2 テーマ【暮らし】
(1)多様な暮らしかた・働きかたの実現;適正な高度利用や用途の誘導等。
(2)みんなが活躍できる場と機会の創出;地域の交流や活動のための公園や道路、緑地、雨水調整池等の活用等。
(3)きめ細かな移動手段の導入等によるアクセス向上
4-3 テーマ【にぎわい】
(1)国内外の来街者を惹きつける、にぎわい拠点の形成 ;更なる集客施設の立地につながる適切な高度利用や低未利用地の有効活用等。
(2)市民の愛着を育む、地域のにぎわいづくり;横浜の歴史を継承する文化財や建造物の保全・規制緩和を含めた発展的な活用等。
(3)ワクワクが途切れない、快適な滞在空間・移動環境づくり;規制緩和を含めた公園、道路 、河川、公開空地等の活用等
4-4 テーマ【環境】
(1)自然を身近に実感できるまちづくり
(2)水・緑の魅力を高めるまちづくり;都市機能と農業機能の一体的強化等。
(3)持続可能な未来と豊かな生活につながる、気候変動への対応。
4-5 テーマ【安全安心】
(1)まちの特性に応じた災害への備え;地域の防災力の向上に資する建築物の立地誘導
(2)災害時の都市機能の確保と円滑な復興
(3)日常から「もしも」に備えるまちづくり
5.プランの実現に向けて ~土地利用制度の戦略的な活用~
規制緩和などの手法を組み合わせた 「土地利用誘導戦略」を展開し、魅力的な土地利用を誘導する。意欲的な都市づくりの投資を後押しし、横浜の持続的な成長を実現して いく。
<活用例(参考)>
ア)業務・商業機能の集積に向けた高度利用の誘導
(見直しイメージ)基盤の整備状況等に応じて最大800%としている都心部の指定容積率(商業地域)について、まちのポテンシャル等に応じ、更に高い容積率の地区を指定し、業務・商業機能の集積を図る。
イ)研究開発環境の整備につながる都市計画手法等の活用
(見直しイメージ)工業系用途地域において、研究開発施設や海外研究者等の滞在施設の整備が見込まれる地区については、さらに高い容積率への指定や用途規制を見直し、研究開発施設の集積に繋げる。
ウ)交流人口の獲得に資するホテル容積率の緩和
(見直しイメージ)歴史資産の立地や海外研究者の滞在等、交流人口獲得に繋がるポテンシャルのある地域において、宿泊施設の容積緩和を行い、滞在環境を整備する。
エ)都市機能強化につながる居住地域の立地誘導
(見直しイメージ)都市部にふさわしい住宅、魅力的な誘導用途、まちの魅力を増す屋外空間等を整備する計画について、現行より住宅容積率を緩和する。
オ)立地適正化計画の策定検討
(策定する場合のイメージ)都市計画マスタープランの安全安心のテーマの内容を、立地適正化計画の防災指針に示すとともに、届出制度の活用により、土砂災害特別警戒区域内の住宅建築等に対して安全性向上の取り組みを行う。今後の本市の他施策への展開や連動へと繋げる。
カ)利便性の高い郊外部等の主要駅周辺への居住誘導
6.今後2年かけて検討する予定である。
以上
ローズホテル 3F 楓桐桂(横浜市中区山下町77番地)にて、
役員会・講演会・懇親会を開催しました。
会場は、和室で横に小さい庭園もあり、今までの洋室とは異なる趣きがありました。
懇親会では斉藤昌喜会長よりご挨拶、加藤健平副会長の乾杯の音頭でスタートし、
その後、多くの会員の方々からのご挨拶やトークが続きました。
講演会講師の横浜市会議員の福地茂先生、横浜市都市整備局企画部長松本光司様にも
ご参加いただきました。
最後は山田智也副会長の音頭による締めで本例会は終了しました。